Philosophy

私達のデザインの思い

心地よい感覚
ちょうどいいあんばい
ゆとり、ときめき

 私どもファクタスデザインは腕時計の企画、デザインからスタートしています。
それは実に奥深いプロダクトであると考えています。 素材だけでもステンレス、チタン、真鍮、アルミ、ABS、アクリル、ウレタン、革、サファイア、ダイヤ、ガラス・・・その他多数。 表面処理だけでも 塗装、メッキ、ホーニング、IP、型シボ、型打ち、電鋳、エッチング、レーザー等。 
文字板だけでも数万通りの型打ち、目付け、パターン、塗装、印刷、エッチング、植時字、エンボス、貼ミラー加飾など。 バンドだけで革素材、ナイロン、ウレタン、チタン、ステンレス、真鍮等。
これだけの素材を使用していながら、ミクロの単位の精度で加工するプロダクト製品はなかなかありません。 また、デザインのトレンドとしてのファッション的要素を取り入れるなど、他のプロダクト製品にはないデザイン開発的要素も含みます。 そして、価格帯も数百円から数千万円まで存在しています。 これほど非常に多くの要素から成り立つ製品を、「時計」以外に見つけるのは容易なことではありません。 
我々は時計作りで培ってきたこれらのノウハウを、時計以外のあらゆるデザイン、コンテンツ、プロダクトに応用して行きたいと思っております。

私共の考えるデザインとは

ファクタスデザインではデザインを最大の商品力として定義付けます。 
それは現代では製品を購入するほとんどの場合に、消費者は機能よりも外観で商品を選択しているからです。 
 現在の企業競争では、他社にくらべ技術力で大幅に差を見いだせる製品を作り出すことは容易なことではありません。
それは過去からの日本の技術の蓄積が、どのような企業にでも一定の技術レベルを作り上げてきたからです。
しかし今のような成熟した商品市場では、技術力だけで消費者の購買意欲を駆り立てる事ができるのは、非常に難しいのではないでしょうか。
もし仮にその様なことが可能であっても、開発にかかる費用を考慮すれば、ほとんど効果が無いと思われます。
なぜならば、その様な開発に莫大な費用をかけても、半年後あるいは1年後には国内海外を問わず同業他社から同様の技術や機能を売りとした製品が作り出され、市場を埋め尽くすからです。
 しかし、形や色といった視覚的要素、触り心地などは消費者の感性に直接訴えるものであり、ダイレクトに心を捕えることのできる今の時代の唯一の商品差別化の手段であると考えます。 まさにこの形や色、触り心地といった要素がファクタスデザインの求めるものです。
 ファクタスデザインではデザインをそうした商品の魅力としてとらえ、心にゆとりを与え、引き止め、ときめかす、色スマートに収まる形や、高級感といった人間の内面に作用するものを意図的に表現することが、すなわちデザインであると考えます。

私共の考えるデザインに対する取り組み

ファクタスデザインではデザインを商品の競争力ととらえ、戦略的に分析します。クライアントの要求に対して、ある一定の基準を自ら定めます。
その基準とは商品の安全性、価格設定、製造しやすさ、販売目標、市場規模、他社製品、販売促進、製品機能、そして外観の形状などです。
これらすべてが高次元でマッチして初めて市場を制覇できるものと考えます。
その基準はすべてデザインと密接に関係しています。例えば販売価格は、製造コスト、製造の容易さであり、これは形状が大きく左右してきます。
また販売目標や市場規模は、やはり作りに影響し、かつコストにも影響します。
 また、他社製品との関係も非常に重要です。よくクライアントから「A社の製品が非常に良く売れているので、それに似たデザインを頼みたい。」という依頼を受けます。もちろんそれも1つの選択でしょう。しかし多くの場合には、真似たものは最初の製品ほど売れることはないでしょう。
 もう一つの選択として「A社の製品を越える新製品を創り出す。」という戦略があります。それは結果的に売り上げを伸ばし、市場を制覇することになるでしょう。その様な製品開発に私達は参加したいと考えます。